PLCを利用し離れの建物にもWIFIを広げました。

PLC登場当初から気になっていました。ただ、無線LANが圧倒的に主流を占める時代、使い道が無く長く荷物として保管していました。それが、離れの小屋でWIFIができるようにするという用途にベストマッチで、やっと活躍する機会を得ました。おそらく、PLCが必要とされる状況というのは、電気配線が同系統の離れの建物でインターネットができるようにするという用途が、ほとんどだと思います。この状況だと、無線LANはPLCに太刀打ちできません(ややこしいですが、PLCの末端は無線LANを使ってます。母屋から離れにどう通信をつなげるかを話題にしています)。

ということで、設置を検討したのですが、一つのコンセントにPLCと無線LAN(ACアダプタ)を一緒にした場合、6Mbps程度出ます。延長コードなど使うと、より遅くなり0-1Mbpsあたりになると、通信不能になります(ノイズに弱いのです)。ということで、壁コンセントに設置するというのが通常ですが、より速度を出したい場合、理想的なコンセント設置は、PLC単独でコンセントを独占することです。この場合、コンセント1はPLC独占に、コンセント2は無線LAN(アダプタ)で必要になり、高速PLC通信のためには距離のある2コンセントを必要とするのはデメリットと言えます。ただ、その場合、20Mbpsは出るので、やるだけの価値はあります。

たまたま、古い工業用のコンセントがあり、電気工事の人が、それを通常の電気配線にしておいてくれたので、コンセントを交換して通常と同じように使える(系統は同じですが外で分岐して小屋に入ってます)ようになり割と近くに2コンセント揃ったので今回、実現できました。とりあえず、快適な小屋のWIFI環境が構築できました。

 

備考

なぜ、無線LANが離れの建物に弱いのか、電波が室内だと乱反射して良くつながるのですが、いったん外に出ると解放された空に電波が逃げてしまって極端に弱くなります。まして、建物外壁⇒外⇒建物外壁を経るので、3つの障壁によりまともな通信ができなくなるのです。

他に、有線LANという手段があります。この場合、減退がないので母屋の高速通信と同じものが手に入りますが、母屋から離れの建物までのLAN配線の敷設がめんどうです。設置してしまえば安心ですが、これはもう電気工事の人の仕事です。配線も目立って内外で隠すことに技術が必要ですし簡単ではありません。PLCは既存の電気配線をLANケーブルとして使うので、ケーブル設置作業が不要です。

その状況で、簡単に設置でき、速度がそこそこ出るPLCが最適解になります。WIFIのSSID共通化で、1居宅で途切れることなく快適にインターネットができる環境が実現しますが、PLCを加えることで離れの建物にまで範囲を広げる事ができてしまうのです。

問題

たまに、通信不能になります。インターネットアクセスがありませんでなく、WIFIの通信が途切れています。ルーターの寿命を疑うのですが、どうも混線による症状のようです。我が家では3つ(1F、2F、小屋)で3つのルーターを同じSSIDで統一していますが、それぞれアンテナを固定して重複しないようにしていますが、それが被ってしまう(おそらくこれ)のか、他の家のWIFIを混線しての結果なのかわかりませんが問題が起きます。とりあえず、PLCから有線LANでつなげれば安定します、PLCの安定性は本物です。メインのPCが有線で使えるので問題ありませんが、WIFIが必要になったときまた混線の問題が起きてしまうのかと思います。ルーターは1F,2F運用は問題なくできましたが、小屋を追加しての3台体制はWIFIの混線で問題があるようです。