自分でやる屋内隠匿LAN配線 再び

一度は完成したDIYの屋内配線だったのですが、使用したLANケーブル不良で要交換になり既存のケーブルを引っ張って新規のケーブルに入れ替えする作業で終わるはずか途中で引っかかり中断、壁リフォームでベニヤ板を厚くした影響で作業不能になったという結論で諦めていました。

ちなみにこのLANケーブルですがが、ミヨシ(MCO)超薄型フラット30mという製品、1mmの薄さの製品は稀で、他にサンワサプライも追随して出したが1mmで5mまでの製品しか出していない。ミヨシだけが30mの製品を出しているのですが、設置して100Mbpsしか出なくて、そのうち通信不良になってという経過から、設置時のダメージに原因があったとしても耐久性の面で脆弱な面があるのではないかと思う。率先して新しいことに挑戦する企業姿勢は評価すものの、再敷設が面倒で長期で使う前提の屋根裏配線で絶対に使ってはいけない製品だと思う。

それから、低速なPLCでとりあえず使える状態であったが、最終的には有線LANを通して屋内配線を完成させた。配線業者に依頼すべきで自分でやることを躊躇していたのだが自らやってどうにかできたので達成感があり満足している。

今回は、原因究明解決のために天井裏に入るという経験をした。すでに、ユニット浴槽の点検口から業者が入るのを確認しているのでできなくもないとは思ったが、外の大型の脚立では天井に干渉して使えない、他の小型の脚立では微妙に高さが足りないのでここで諦めていたのだが、中型の購入を検討してホムセンに見に行ったのだが、大型の一回り小さいもの、小型の一回り大きいものしかなく、あまりに中途半端だったので、小型立脚で無理をして使った。中途半端な中型脚立は怪我をすると割に合わないので絶対安全上あったほうがいいが、似たサイズを複数では片方使わないのは確実なので購入は悩みどころ。(安全最優先の考えからすると、購入すべき事案)

天井裏は、相当に無理な姿勢での作業を要求されるので、冬でも汗がでるし翌日筋肉痛になるくらいキツイ。しかも、大黒柱を中心にして太い梁が突き出しており完全に塞がっている個所があり、天井の低さもあって思うように自由なことはできない。

期待に反して、埋め込み照明を外して立脚に乗って天井裏に頭を出しての作業のほうが作業には向いているのがわかった。

引っ掛かりの原因は、思い違いで複雑な経路をたどっていたので、圧迫された箇所や食い込んでいた箇所があってどうやっても簡単に交換できるわけがなかった。今回は、新規の直線ルートを開拓することになった。2か所の隙間通しをすることになったが幸い順調に線渡しができて作業を完了することができた。

前置きはここまでにして、具体的な自分でやる屋内配線の役立つアドバイスを書いておく。

一番の失敗だったのは、超薄型(1mm以下)のフラットケーブルを隠匿配線に使ってしまったこと。基本は、太い標準ケーブル。必要なら標準的なフラットケーブルでないとインフラとして安心して使えない。必要なら、LAN延長アダプタで、標準とフラットの併用はいいとこどりでおすすめ。

フラットケーブルは、和室の隠匿配線と相性が良く。木床と畳の間に挟み入れができる(要削り、圧迫は通信エラーを起こす!)。畳の底角スペースに隠して隠匿配線ができる。敷居の下空間のトンネル利用で隠して別の部屋に通せる。押入れの床面に穴を開けて配線が持ってこれる。押入れの天井裏点検口に通すことができる。などあり非常に役立つ。

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コンセントは、大穴テレホンガイド、通線チップでそのままルータなりに直挿しが楽。

線通し作業道具として、新聞紙1枚を斜めにして丁寧に巻いてテープ留めしたものを雄雌で連結、それをテープ留めしたものを延長して使います。丁寧に作って強度があり中折れしないようにする。巻は慣れると、片手で伸ばす感じで巻けるのが理想。

アシストとして1メートル超の硬質な木かプラ棒の先端に引っかかりをつけて、途中の中折れを補正する。片手で新聞棒を送りながらもう片方のアシスト棒で高さ調整という感じです。末尾にケーブルをつけて送ります。これだと2-4m先に送ることができます。

障害物がある場合でも隙間がある様なら、直線方向でケーブルが通せる感じならまずそちらに挑戦してみるのが良い。1-2メートルの間隔で一つの難所をクリアして次の中継ポイントに繋げていき最終地点までもっていく流れです。

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梁上の隙間から伸びてきた新聞棒の写真。スマホのフラッシュ撮影が目視できない場所の把握に役立つ。

難所として、壁裏配線ですが

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運よく、我が家は左の状態で下のコンセントから、ワイヤーハンガーを分解して作った曲がりにくい針金を通して上のコンセントに中継、上のコンセントから黄色の断熱材を通してケーブルを出すというのができたのですが、右のように梁と断熱材を一気に通して天井裏に出すというのは難しく、天井裏からというのも針金が狙ったところに行かないので結構大変な作業になると思います。

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2連のコンセント穴から上方をスマホで撮影した写真。断熱材側は邪魔になるものが無いので一見線渡しが簡単にできそう。だが、壁裏は意外に空間があるが梁が邪魔、コンセント穴しか手が出せない条件で作業の自由度が制限される。天井裏も天井石膏ボードの30センチ上からきつい姿勢で断熱材を退けながら手を伸ばす感じなのでこの空間を覗ける様な状況とはならない。

結局通してしまえばいいだけなのですが、たかが配線されど配線簡単ではありません。

最近の新築ではLAN配線は当たり前で事前にやってあると思うのですが、古い建物の後付けLAN屋内配線は隠匿配線できてしかも自分で敷設可能な場合があります。とりあえず挑戦してみて、ダメなら電気工事業者にお願いするという感じで、時間とやる気があれば貴重な体験と達成感が得られるかもしれません。