簡素なゆず搾り器 自作

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貰いものや果樹がある場合、ゆず、かぼすなどの柑橘類を有効に大量消費するのは結構大変で、搾り汁にするというのが有効な方法だと思ってはいたけど、「搾り器」が身近になく諦めていました。

この「搾り器」は、柑橘系の栽培が盛んな地域では身近な道具として定番化しているようですが、それ以外の地域では市場性が薄い様で見かけることはまずないと思います。割と近い地域に、ゆずの里みたいなのがあるのにゆず搾り器というものを見たことがありません。

ネットで調べたところ、10000円ほどで木製のものがあるようですが、自作でごく簡単に作れるらしいので、その制作と使い勝手の評価をしました。

木製の搾り器は、自作の手の込んだものとおそらく職人が数万で作ったものがあります。工芸品レベルの出来物は非常に手間がかかっているのがわかるので回避、最もシンプルで簡単な実用ものを参考にさせていただきました。

参考 

ダメリーマンの半農生活 超簡単 柚子しぼり器を製作

 

参考は、屋内使用で角材60cm位?、ゆずを半分に割っている。今回作るのは、屋外使用で角材90cmなのでより軽い力で高圧がかけられ、かぼす一個をそのまま潰しているのが異なる点です。今回、中型のかぼすだったので1個でいけましたが、大型のゆずだと参考と同様に半分に切り割って立て置きで潰す必要があるかもしれません。中型かぼすで横幅いっぱいだったので、力の関係でなく大きさの関係で切り割っている気がします。

構造は、蝶番(ちょうつがい)で2本の角材を組み合わせるだけ。その股下で果実を挟んで絞るという仕組み。

材料としては、蝶番とビス(釘も可?)は、ステンレスか真鍮がさび対策としていいと思う、長年使うのでなければ安い鉄でもいいとは思う。木材は、こだわらなければSPFの太い物を半分カットで十分だった。予算1000円以下で済んでしまう。

製作では、蝶番の穴位置は左右で僅かにズレると持ち手のほうで大きなズレになる、2㎝位の違いになるとビス打ちのやり直しをしたくなってしまうので慎重に。実際そうなり気にはなったが搾り作業には支障がないのでめんどうなので今回修正はしなかった。

 

参考作業例としての写真。作業位置がもっと高いほうが腰が楽だったとは思う。

感想としては、かぼす果実15個で500cc(ペットボトル1本分)程度で、感想としては結構汁出るんだなと。作業は、楽しく簡単で延々やれる感じ。果実を置いた時、転がり落ちそうだったが、次の作業の上板の押さえつけをしてしまえば固定できそのまま押しつぶせる。大して力を入れずに最後まで押し込めて、果実が音と汁を出して潰れていく感覚はたまらないものがある、加えて柑橘の香りもしてた気もする。これほど楽しい作業というのを他に知らない。15個の搾り作業は数分で終わったてしまった。

あとは、煮沸消毒っぽい事をしたペットボトルに入れて完了。空き瓶はこういう時のために取っておくべきだった。レモンジュース、レモン果実の代用として使えると思う。

評価としては、90点で超簡単でこれはすごい、使う機会があるなら持っておくべき道具。-5点は折り畳んだ状態で隙間が5mmほどあってこれを無くせれば、皮のオイルがもっと絞れて香りが増す気がしなくもない。他の-5点は、潰した時に慎重にやっても汁が飛んで最大で2mは飛距離があったのには驚いた、ただこれは稀で基本的には鍋の範囲で済むのだが屋外でやっている人が多い理由だと思う。

100点を目指すのは可能であるが、こだわりが無ければ費用効果でこれが最良ではなかろうか。

個人的には、ネットで多様なゆず搾り器の世界を知ってしまったので、これに詳しい学芸員の展示とかあったら見たいなと思った。

 

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後日、考えもなく試しで花ゆず5kgを買ってやってみた。かぼす20個も追加して、1.8リットル程度。花ゆずはピンポン玉サイズなので2つ同時置きで潰した、本ゆずのほうがいろいろと楽。購入して潰してゆず果汁を作るなら、同額で瓶詰汁が買えるのでメリットは感じられない。大量に頂いての処分、所有の果樹からの収穫以外は、わざわざゆず搾りを自分でやる必要は無いと思う。

軽トラの荷台を使っての設置。腰の負担が軽くなり高さはあったほうが良い。

追記

問題はゆずの絞り汁の用途。オレンジジュースに加えて、香りと味に深みを加える程度しか大量消費できなかった。ワイン瓶1本程度で十分かも。樹が一本あったら数本できてしまう。使い切る前に、翌年が来てしまいます。

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